
子育ての答え合わせ➁新人マリンスポーツガイドの働きぶり
2026年10月22日 13:26
【子育ての答え合わせ②】新人マリンスポーツガイドの働きぶり
前回の記事では、地元を離れ沖縄で暮らし始めた長女が、なぜマリンスポーツガイドという仕事を選んだのか、その経緯についてお伝えしました。
今回は、実際に私たち家族が沖縄を訪れ、長女の働く姿を2日間かけて見てきたお話です。
沖縄訪問最大の目的は観光ではありません。
「社会人としてしっかりやっているだろうか」「自分で選んだ道を本当に楽しめているだろうか」
そんな"職場参観"がメインテーマです。
思っていた以上に頼もしい姿
宿泊先のホテルから長女の勤務先であるアルガイド沖縄まで向かったのは、旅行2日目の朝でした。

到着すると、そこにはすでに仕事モードの長女が待っていました。
私たち家族が更衣室で苦戦している間も、ウェットスーツやフィンのサイズを確認しながら手際よく準備を進めていきます。
半年ほど前まで、4年間打ち込んできた大学のダイビングクラブでの真摯な打ち込み方が如実に感じられる立派なマリンガイドスタッフっぷりでした。
もちろん親ですから多少のひいき目はあるかもしれません。
それでも、「立派に社会人やっているなあ」と素直に感心せずにはいられませんでした。
自分の強みを生かせる場所
当日は風が強く、楽しみにしていた青の洞窟へは行くことができませんでした。
残念ではありましたが、その代わりにシーカヤックやシュノーケリングを存分に体験することができました。

その中で特に印象的だったのは、長女の体力と気配りです。
義母の安全に常に注意を払いながら、家族全員を案内する。
緊急時に備えた器材や救急用品を運びながら海を移動する。
写真を撮り、説明をし、参加者である私たち家族が安心して楽しめるよう声をかけ続ける。
私たちは一度体験しただけで十分疲れてしまいましたが、普段はこれを一日に二回、多い日は三回も繰り返しているそうです。私にはとても真似できません。
しかし本人は実に楽しそうなのです。
だからこそ私は思いました。もしかすると、この仕事は長女にとって天職なのかもしれないと。
親が与える正解より、本人が見つける正解
今回の旅で私が確認したかったのは、「ちゃんと働いているか」だけではありませんでした。
最も知りたかったのは、
「娘は自分らしく生きているだろうか」
ということでした。
親というものは、どうしても我が子の将来を心配します。
給料や安定性、福利厚生や将来設計。
心配しようと思えばいくらでも心配できます。
加えて、沖縄という遠い土地での一人暮らしです。
長女が沖縄での就職を決めたとき、「地元で就職した方が安心ではないか」「もっと安定した仕事があるのではないか」という考えが頭をよぎらなかったわけではありません。
しかし、同時に他の人が選ばない道を敢えて選ぶ、自分らしさを貫き通す長所の姿に喜びも感じました。
そして実際に働く長女の姿を見て、
親が考えた正解と、本人にとっての正解は必ずしも同じではない
ということを改めて感じました。
私たちが「安定しているから」と勧めた仕事で力を発揮できるとは限りません。それが親の敷いたレールと言う形になって押し付けられた結果、引きこもりだったり家を飛び出して二度と戻らなかったりと言った問題に発展した家族が実際に存在することでしょう。
反対に、親から見れば大変そうに見える仕事でも、本人にとってはやりがいに満ちた最高の仕事であることもあります。
子育ては導くものではなく、見守るもの
これまで私達夫婦は、子どもたちの興味や関心をできるだけ尊重したいと考えてきました。
もちろん何でも自由にという意味ではありません。
人に迷惑をかけることや、社会のルールを踏み外すことは止めなければなりません。
しかしそうでない限りは、
「自分で考え、自分で選び、その結果に責任を持つ」
そんな経験を積んでほしいと思ってきました。
親が先回りして失敗を取り除くこともできます。
親がレールを敷いて安全な道を歩かせることもできます。
けれどそれでは、親の人生を歩かせているだけになってしまうのではないでしょうか。
子どもには子どもの人生があります。
親ができることは、行き先を決めることではなく、挑戦すると決めた時に応援できる存在でいることなのだと思います。
子育ての答え合わせ
今回の沖縄訪問では、一番の楽しみだった青の洞窟には行けませんでした。
しかし、それ以上に価値のあるものを見ることができました。
かつては小さかった娘が大きく成長し、自ら選んだ場所で、自ら選んだ仕事に誇りを持ち、人の安全と笑顔を支える一人の社会人になっていました。
それは親として何よりうれしい光景でした。
そして改めて感じたのです。
子育ての目標は、親の言うことをよく聞く子を育てることではなく、
自分で考え、自分で選び、自分の足で立てる大人を育てることなのだと。
もちろんこれからも心配は尽きないでしょう。
失敗することもあるでしょう。
でもそれは、親が取り上げてはいけない本人の人生です。
だから私はこれからも、必要以上に干渉せず、かといって無関心にもならず、少し離れた場所から応援し続けたいと思います。
今回の沖縄で見た長女の背中は、そんな親の覚悟を改めて教えてくれました。
そして私たち夫婦にとって、それこそが何よりの「子育ての答え合わせ」だったのです。

次回は超高級リゾートホテルで働く次女の住む宮古島で見た、子育ての答え合わせを報告いたします。