
WISC検査の凸凹=発達障害?ではない!その思い込みが生む本当の問題
2026年01月29日 18:29
お子さんのことで心配があるとき、WISC検査を勧められると不安になりますよね。
「結果に凸凹があると言われた…発達障害ってこと?」
そんな声を、日々たくさん耳にします。
でも、結論から言えば “WISCの結果に凸凹がある=発達障害” ではありません。
むしろ、凸凹があるのは人として当たり前です。
この記事では、保護者の方が誤解しやすいポイントを丁寧に整理しながら、WISC検査の本当の目的と、幼児期〜低学年で検査を受けることの大切さをお伝えします。
1. 凸凹があるのは普通。問題は「どの程度か」「生活に影響しているか」
WISCの結果には、誰でも多少の得意・不得意が出ます。
これは“個性の範囲”であり、異常ではありません。
ただし、次のような場合は注意が必要です。
凸凹の差が極端に大きい
得点の低い指標が、主訴(困りごと)と明確につながっている
日常生活や学校生活で明らかなつまずきが出ている
こうしたケースでは、発達障害の可能性が検討されることがあります。
一方で、得点が平均に収まっていても、
「平均的かどうか」よりも「本人の生きづらさに影響しているか」が重要です。
周囲と比べれば平均でも、本人にとっては大きな負担になっていることもあります。
2. WISCは“診断の道具”ではなく“原因を知り、対策を立てる道具”
ここが最も誤解されやすいポイントです。
WISC検査そのものでは発達障害の診断はできません。
診断を行うのは医師であり、WISCの結果はあくまで参考資料のひとつです。
ところが現場では、
「自閉っぽいですね」
「ADHDだと思いますよ」
と、心理士や教員が越権的に診断名を口にしてしまうことがあります。
しかし、それは正式な診断ではなく、あくまで“個人的な感想”にすぎません。
WISCの本来の目的は、
主訴(困りごと)を正しく把握する
困りごとの原因を見える化する
得意な力を使って苦手を補う方法を考える
という、支援のための道具なのです。
3. 「診断が怖い」気持ちが、もっと大切な時期を奪ってしまう
保護者の方が最も恐れているのは、
「発達障害と診断されること」
ではないでしょうか。
その気持ちはとてもよく分かります。
しかし、その不安のせいで、
「まだ実力を発揮していないだけ」「様子を見ましょう」
と問題の見える化を先延ばしにしてしまうケースが非常に多いのです。
さらに残念なのは、
「うちの子を障がい者扱いするのか!」
と怒ってしまい、保育士や教員の助言に耳を貸さなくなるケース。
これは、お子さんにとっても保護者にとっても大きな損失です。
4. 練習には“賞味期限”がある。だからこそ幼児期〜低学年が勝負
学習の土台となる力は、幼児期〜低学年のうちに伸ばすのが最も効果的です。
ある程度年齢が上がると、練習しても伸びにくくなる領域があります。詳しくは以前の記事「学力の土台作りには、有効期限があります-迷っている間にも支援効果の賞味期限切れカウントダウンは続行中-という話」をご参照ください。
高学年になってから、
学力の遅れ
友達関係のつまずき
学校生活の困難
が表面化し、そこから検査を受けても、支援が効果を発揮するベストタイミングを既に過ぎてしまい
「もっと早く知っていれば…」
というケースは本当に多いのです。
だからこそ、心配があるなら 早めに検査を受け、原因を知り、対策を始める ことが大切です。
5. たまっ子ふぁん教育相談室・多摩湖畔通級支援室でできること
● たまっ子ふぁん教育相談室
WISC検査を行い、
主訴に合わせた分析
お子さんの長所を生かした支援方法
つまずきを乗り越える練習方法
を丁寧に提案します。
● 多摩湖畔通級支援室
「家庭で練習するのは難しい」「やり方が分からない」という保護者の方には、
通級支援室で定期的に練習を行うことができます。
検査を担当した者がそのまま支援内容を立案・実践するため、
検査結果を最大限に生かした支援が受けられる
という大きなメリットがあります。
まとめ:診断を恐れるより、「今できる支援」を大切に
WISCの凸凹は、発達障害の“証拠”ではありません。
大切なのは、
お子さんの困りごとを正しく理解すること
得意な力を生かして苦手を補う方法を見つけること
そのために必要な情報を早めに集めること
です。
診断を恐れて検査を避けることは、お子さんの未来の選択肢を狭めてしまうかもしれません。
心配があるなら、幼児期〜低学年のうちに一度しっかり向き合ってみることをおすすめします。
お子さんの力を見える化し、より良い成長につなげるために、私たちは全力でサポートします。